先日は父の13回忌でした。
戸村川魚店の歴史を語る上で外せないのが、先代である私の父親です。
父、戸村優は旧佐原市(現香取市)にある戸村川魚店の本店、次男として生まれました。
本店で修行した後に、結婚を機に店舗紹介にもあるように、商売に向かない現在の店舗を
元々、うなぎの養殖池で塩分が混じる井戸水が豊富に出る環境が、うなぎや鯉にとって
1番良いと考え戸村川魚店の支店として創業しました。
時は流れ、私と弟が産まれて私達が小さかった頃はお店が大忙し!
新しい土地での開業は本店の歴史があった上でも大変困難だったようで
父は常に心と体を酷使して戸村川魚店を盛り上げました。
そして私が23歳、弟18歳の時に56歳の若さで亡くなりました....
当時はまだ、私も店にいなかったので母は1人で約10年間店を守り続けました。
その間に「鯉ヘルペス」という病気が産地である霞ヶ浦で大流行し、売り上げが落ち込んだ時も耐えました。
そんな中で私がお店を継いだのは、まだここ1年と少しです。
強くてカッコ良かった父を尊敬している私が、先ずした事は「父がやっていた事で、今やれてない事を元に戻す!」
職人としてこだわりが強かった父の技やおもてなしが、母一人になった事で忙しさの中で忘れられてしまった部分・・・
歴史の長い店を長く続けるには当たり前のことを当たり前に受け継ぐこと。
そして新たな取り組みと融合させて昇華していくことだと私は考えています。
悩んだ時は常に「父はどうやってやっていたっけ?」全て子供の頃にみた記憶勝負です(笑)
包丁の研ぎ方・・・
うなぎの捌き方・・・
不思議と父の動きを想い出してイメージすると出来ちゃったりします。
この世にはいない父の背中ですが、これからも父の背中を目標に追いかけて精進します。
きっと天国か地獄か、はたまた草葉の陰から見守ってくれているであろう親父、ありがとう!!!

2015-12-02 18:01:27
6代目店主の独り言
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